桜餅の葉っぱは食べる?残す?マナーと理由・噂の真相をプロが解説

桜餅の葉っぱは食べる?残す?マナーと理由・噂の真相をプロが解説

桜餅の葉っぱは食べる?残す?マナーと理由・噂の真相をプロが解説とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

そもそも、なぜ桜餅にはわざわざ塩漬けの葉が巻かれているのでしょうか。単なる飾りや見た目の美しさだけではなく、そこには先人の知恵と科学的な裏付けに基づく桜餅の葉っぱ食べる理由が存在します。

葉が果たしている主な役割は、以下の3点に集約されます。

  • 独特の芳香づけ:生の桜の葉にはほとんど香りがありません。塩漬け発酵の過程で生成される「クマリン」という芳香成分が、餅全体にあの甘く爽快な桜の香りを移します。
  • 生地の保湿と衛生保持:ラップやプラスチック包装が存在しなかった江戸時代、塩漬けの葉で包むことで、餅の表面が乾燥して硬くなるのを防ぎ、塩分の静菌作用によって品質を保っていました。
  • 甘味を引き締める味覚効果:餡の濃厚な甘さに対し、葉に含まれる適度な塩気が加わることで、味の対比効果(エンハンスメント効果)が生まれ、甘さが一層引き立ちます。

この桜餅に使われる葉の原料事情には、知られざる産業構造があります。日本全国で流通している桜の葉塩漬け伊豆松崎町のシェアは、実に国内生産量の約7割を占めています。

静岡県伊豆半島の南西部に位置する松崎町では、海岸近くに自生する「オオシマザクラ(大島桜)」を栽培しています。オオシマザクラは他の品種(ソメイヨシノやヤマザクラなど)と比べて葉が大きく、表面の産毛が少なく柔らかいのが特徴です。初夏に丁寧に手摘みされた若葉は、半年以上かけて樽でじっくり塩漬け発酵され、全国の和菓子店へと届けられています。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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