開館60周年の衝撃。なぜ今、広尾の「山種美術館」に国内外のアート愛好家が押し寄せているのか?【2026年現地ルポ】

開館60周年の衝撃。なぜ今、広尾の「山種美術館」に国内外のアート愛好家が押し寄せているのか?【2026年現地ルポ】

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なぜ、これほどまでに質の高いコレクションが一堂に会しているのか。その答えは、創設者・山﨑種二の類稀なる審美眼と人間味あふれる画商・画家たちとの交流史にある。「絵は頭で買うものではなく、心で買うものだ」と語った種二は、当時まだ評価の定まっていなかった若手画家たちを物心両面から支え続けた。

相場の世界で鍛え抜かれた直感は、絵画の真贋や市場価値ではなく、描いた人間の魂そのものを見抜いていた。種二が築いた信頼関係があったからこそ、画家たちは自身の最高傑作を惜しみなく託したのだ。コレクションの根底に流れるのは、単なる富の誇示ではなく、真のパトロネージュの精神である。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。