表現したい絵柄に応じて、レイヤーブレンディング(乗算・加算発光)の組み合わせを戦略的に切り替える知恵が欠かせない。明快なコントラストとスピード感が求められるアニメ塗りの場合、ベース色に対して「乗算」レイヤーを1〜2枚重ね、シャープな影の輪郭を際立たせるのが定石だ。境界線にわずかな色相変化(色トレス)を加えるだけで、アニメーションのセル画を超えた現代的なエッジが立ち現れる。
一方、重厚な筆致で情感を描き出す厚塗りスタイルでは、レイヤーを統合しながら色を混ぜ合わせる混色ブラシのコントロールが主役となる。影色に周囲の肌色や背景の環境色を大胆に混ぜ込み、「加算・発光」レイヤーで木漏れ日や逆光をドラマチックに差し込む。異なるアプローチであっても、光と影の理屈さえ掴んでいれば、自在にテイストを操ることが可能だ。