熱帯の風物詩だった青パパイヤが、なぜここまで急速に日本の台所へ浸透したのか。その背景には、気候変動に適応すべく進められた国内産地の拡大がある。農林水産省が発表する特産果樹や亜熱帯作物の栽培動向を見ても明らかなように、九州や四国、さらには本州の温暖地域に至るまで、露地栽培の北限は目覚ましい勢いで押し上げられた。
収穫したての青パパイヤが手に入る流通環境が整ったことで、外食・フードビジネス業界も一斉に舵を切った。これまで輸入チルド品に頼っていたカフェやレストランが、みずみずしい国産品をメニューの主軸に据え始めている。輸送ストレスのない国産青パパイヤは、えぐみが極めて少なく、繊維がみずみずしい。この劇的な鮮度の向上こそが、家庭でのサラダ需要を根底から押し上げた原動力である。