現代において真に危険なのは、怪談ではなく実在する「特殊詐欺」の連絡先だ。近年急増しているのが、自動音声ガイダンス(IVR)を悪用したフィッシング手法である。
「通信契約がまもなく停止されます。オペレーターにお繋ぎする場合は1を押してください」といった自動音声で不安を煽り、折り返し電話をかけさせる。接続した先で偽の警察官や事業者を名乗る人物が現れ、個人情報や銀行口座の暗証番号を言葉巧みに聞き出すのだ。さらに、わずか一音節の着信を残して折り返しを誘う「国際ワンギリ詐欺」では、アフリカや南太平洋諸国などへの高額な国際通話料金が発生し、その一部が犯罪グループの資金源となる。かつての「呪いの電話」は、現代社会において「資産を狙うサイバー犯罪」へと完全に変質した。