博多名物おきゅうとの美味しい食べ方!定番のタレや切り方を徹底解説

博多名物おきゅうとの美味しい食べ方!定番のタレや切り方を徹底解説

博多名物おきゅうとの美味しい食べ方!定番のタレや切り方を徹底解説に関する主要なデータを分かりやすく解説いたします。

県外の人が最も混同しやすいのが「おきゅうととところてんの違い」です。どちらも海藻を煮溶かして固めた半透明の涼味食品ですが、原材料から製法、食感に至るまで本質的に別物です。

ところてんがテングサ(天草)やオゴノリを主原料とするのに対し、おきゅうとの原料エゴノリは、日本海沿岸の岩場に自生する紅藻類のエゴノリ(一部でイギスをブレンド)です。エゴノリを天日干しして水洗いし、弱火でじっくり煮溶かしたものを裏ごしし、小判型の枠に流し込んで冷やし固めます。酢酸を加えて煮溶かすところてんとは異なり、余計な添加物を一切使わず海藻の粘性だけで固めるため、独特のくすんだ茶褐色(あるいは深緑色)と、もっちりとした弾力が生まれます。

両者の明確な違いを数値データと実態から比較したのが以下の表です。

項目おきゅうと(博多名物)ところてん(一般的な市販品)編集部の見解・評価主原料エゴノリ(沖胡菜)、イギステングサ(天草)、オゴノリ原料海藻の生息域や収穫難易度が異なり、希少価値はおきゅうとが高い食感・歯ごたえもっちり、なめらか、適度なコシツルツル、コリコリ、歯切れが良いおきゅうとは噛むほどに風味が出るが、ところてんは喉越し重視カロリー(100gあたり)約4kcal(食物繊維 約1.5g)約2kcal(食物繊維 約0.6g)文部科学省食品成分表準拠。共にごく低カロリーだが食物繊維量はおきゅうとが優位一般的な食べ方かつお節+醤油、生姜ポン酢、辛子酢味噌三杯酢、からし醤油、黒蜜(関西)おきゅうとは「朝のおかず」、ところてんは「涼味・おやつ」の性質が強い市場相場(1パック)180円〜280円前後(2〜3枚入)100円〜180円前後(1パック)エゴノリの収獲量減少に伴い、近年はおきゅうとの希少性が上昇傾向

歴史的な背景を探ると、江戸時代中期に起きた享保の大飢饉の際、博多の幕府直轄地で飢餓に苦しむ人々を救うために作られた救荒食「救民草(きゅうみんそう)」が転じて「おきゅうと」になったという説が有力です。過酷な飢餓を乗り越える知恵から生まれたこの食品は、単なる嗜好品にとどまらず、博多の人々の生活防衛の歴史そのものと言えます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。