ドラマ版の最終回をめぐっては、当時SNS上で「消化不良ではないか」「結末が曖昧だった」という声が一部で上がりました。しかし、これには明確な構造的理由が存在します。神尾葉子による原作漫画『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』とドラマ版では、物語の着地点が大きく異なっています。
ドラマ版の最終話では、武道大会での決闘を経て天馬が身を引き、晴が恵比寿ガーデンプレイスで音を待ち続けるシーンが描かれます。再会を果たした2人が想いを伝え合い、手をつなごうとする瞬間に「それから!」という晴のナレーションとともにドラマは幕を閉じました。明確なキスシーンや恋人関係の確定描写をあえて排し、2人の未来への余白を残すオープンエンド形式が採られたのです。
一方、2019年に全15巻で完結した原作漫画では、ドラマ放送後も物語が継続。音と晴は数々の試練や学園内の事件を乗り越え、互いの気持ちをしっかりと確かめ合って正式に結ばれる明確なハッピーエンドが描かれています。
ドラマ放送当時は原作が連載中であったため、ドラマ独自の区切りをつける必要がありました。加えて、King & Princeが歌う主題歌『シンデレラガール』の切なくも眩しいメロディと歌詞の世界観に寄り添い、「青春の途上にある輝き」を象徴するラストシーンが演出されたというのが真相です。