オリーブが突然枯れる元凶!アナアキゾウムシの症状と駆除・予防法

オリーブが突然枯れる元凶!アナアキゾウムシの症状と駆除・予防法

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オリーブの木が突然枯れる決定的な原因は一体なぜなのか。多くの栽培者が土壌不良や水切れ、あるいは根腐れを疑いますが、日本国内のオリーブ枯損調査における現場データでは、立ち枯れ死をもたらす原因の約7割がオリーブアナアキゾウムシ(学名:Pimelocerus perforatus)の食害であることが明らかになっています。原産地である地中海沿岸には生息せず、もともと日本の本州から四国・九州の野山に自生するネズミモチやトウネズミモチを宿主としていた日本固有の甲虫が、明治期以降に導入されたオリーブの樹皮・樹液を極めて好む性質を獲得したことで、特異な農業害虫へと変化しました。

本種が「オリーブキラー」として恐れられる背景には、生態系における4つの危険な特性が存在します。

第一に、産卵と食害が「地際から地上数十センチの株元(根本)に集中する」点です。風通しが悪く影になりやすい幹の根元付近の樹皮下に好んで産卵するため、日常的な水やりでは異変に気づきにくく、死角から被害が進行します。第二に、成虫は昼間に幹にしがみついて全く動かない「擬死(死んだふり)」を巧みに行うコアラ的な気質を持ち、外敵の目を欺きます。第三に、成虫が発する「集合フェロモン」によって同一の木に複数の個体が引き寄せられ、集中的かつ連続的な産卵が行われる点です。そして第四に、日本固有種でありながら人工的な庭園環境やオリーブ畑において本種を捕食する有効な天敵がほぼ不在であるという現実が挙げられます。

幹の表皮のすぐ内側には、葉で作られた栄養分を根へと運ぶ「師部(形成層)」が走っています。孵化した幼虫はこのもっとも重要な生命線をトンネル状に食害しながら樹幹を一周(環状剥皮)してしまうため、水や養分の循環が完全に遮断され、ある日突然、木全体が一気に枯れ果てる事態に陥るのです。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。