Web上やSNSの投稿には「1歳児でもこんなに上手に作れた!」という華やかな写真が溢れていますが、ここには現場目線で見落としてはならない重大な盲点が存在します。
誤解1:整った配置や美しい形こそが「良い製作」である
大人の美意識に合わせて顔のパーツを正しい位置に誘導することは、乳児の空間認識や自己表現の芽を摘んでしまう行為になりかねません。1歳児の視覚認知と手指の協調運動は発達途上であり、シールが枠からはみ出したり重なったりすることこそが、その時期にしか見られない貴重な発達の軌跡です。
誤解2:どんな素材でも「見守っていれば」安全である
乳児は何でも口に入れて確かめる探索行動が旺盛です。製作中に保育者が1対1でついていても、一瞬の隙に剥がしたシールやちぎった折り紙を口に運ぶ事故が起きます。消費者庁の事故事例でも、直径39mm以下のものは乳児の気道に詰まる危険があると警告されています。使用するシールは最低でも直径15mm以上のものを選び、接着剤は口に入っても無害なでんぷんのりを使用する、あるいは両面テープを大人があらかじめ貼っておくといった物理的な安全設計が求められます。