本作の誕生経緯には、日本のロック史と歌謡界が交差したドラマチックな背景が存在します。1989年、当時ザ・ブルーハーツとして熱狂的な支持を集めていたギタリスト・真島昌利が、初のソロ名義アルバム『夏のぬけがら』の先行シングルとして1989年10月21日にリリースしたのがアンダルシアに憧れての原曲でした。
アコースティック・ギターの爪弾きとしゃがれた肉声、ノスタルジックな哀愁が漂う真島バージョンは、まさにシンガーソングライターとしての真骨頂でした。そしてそのわずか数週間後、1989年11月14日に近藤真彦が31枚目のシングルとして同曲をカバー・リリースします。
近藤真彦版は、重厚なブラスセクションとフラメンコ調のエレキギターを前面に押し出したドラマチックな歌謡ロックアレンジへと昇華。近藤のハスキーかつ情熱的なボーカルが見事にマッチし、オリコン週間チャート上位にランクインする大ヒットを記録しました。近藤真彦の代表曲に対するネットの反応を検証しても、「アイドルの枠を超えた大人のハードボイルド名曲」「イントロのホーンを聴くだけで鳥肌が立つ」といった称賛が今なおSNS上で数多く投稿されています。
その後も、山崎まさよし、THE COLLECTORS、武田真治など数々の実力派カバーアーティストたちが独自の解釈でこの名曲を歌い継いできました。