本作のバイラルヒットを語る上で欠かせないのが、イラストレーター・ウチボリシンペ氏が手がけるビジュアルキャラクター「れ子ちゃん」のアニメーションミュージックビデオ(MV)の存在です。
メディア露出時に素顔を明かさず、クマの被り物やアニメーションをフロントに据えるコレサワのプロデュース手法は、視聴者の「自己投影」を劇的に容易にしました。具体的な実写映像ではなく、記号化された「れ子ちゃん」のコミカルで愛らしい仕草が、歌詞の持つ生々しい毒気を中和し、ポップな普遍性へと昇華させたのです。
TikTokをはじめとするショート動画プラットフォームでは、歌詞のフレーズに合わせたリップシンク(口パク)やカップル動画、イラスト投稿のBGMとして定着。さらにYouTube上の「歌ってみた」では、女性歌い手のみならず男性ボーカルによるカバーも急増しました。リスナーコミュニティの投稿を追跡すると、「最初は高飛車な歌かと思ったが、最後まで聴くと愛おしさに変わる」という論評が多数を占めています。