栄養摂取の観点から比較した場合、チーズフードと本物のチーズ(プロセスチーズ・ナチュラルチーズ)にはどのような差が生じるのでしょうか。100gあたりの成分値を見ると、明確な傾向が浮き彫りになります。
第一の差は「カルシウム量とタンパク質量」です。プロセスチーズは水分が少なく乳成分が凝縮されているため、100gあたり約20g前後の良質なタンパク質と600mg前後の豊富なカルシウムを含みます。一方、チーズフードは牛乳やホエイ、油脂などが加わる関係上、水分量が多くなりやすく、タンパク質は15g前後、カルシウムは400〜500mg程度と、純粋なチーズに比べると2〜3割ほど低くなる傾向があります。
第二の差は「脂質の質とカロリー」です。プロセスチーズの脂質はすべて乳脂肪ですが、安価なチーズフードやチーズ代替品にはパーム油や大豆油などの植物性油脂が配合されるケースがあります。カロリー自体はどちらも100gあたり300〜340kcal程度で大きな差はありませんが、乳脂肪特有の短鎖・中鎖脂肪酸による深いコクを求めるか、植物油脂特有のすっきりしたキレを好むかによって、食べた時の満足感は大きく分かれます。
成長期の子どものカルシウム補給やスポーツ選手のタンパク質補給を主目的とするならばプロセスチーズが優位に立ちますが、朝のトーストに手軽に彩りとクリーミーさを添えたい日常使いであれば、チーズフードの栄養価でも十分に機能します。