福山市内の高校野球シーンを加速させているのは、特定の1校だけではない。伝統の復活を果たした盈進、力強い打撃と組織力で押す近大福山、そして新鋭として台頭する英数学館や市立福山など、市内での熾烈な競争関係が全体の底上げを生んでいる。
週末になれば市内の球場で互いにしのぎを削り、試合後は指導者同士が情報交換を行うこともあるという。「切磋琢磨」という言葉では足りないほどの密度。互いにライバルでありながら、同時に「福山から甲子園へ」という共通の強い情熱を共有しているのだ。このローカルなライバル関係の激化こそが、全国レベルの強度を生み出す源泉になっている。