インターネット上の掲示板やSNS、口コミサイトを覗くと、「菊名記念病院はやばい」「対応が冷たかった」という手厳しい書き込みが目につきます。中には「医療事故があったのではないか」という根拠不明の臆測まで飛び交っています。報道関係資料および公的機関の医療安全情報を精査したところ、同院において重大な医療過誤が隠蔽されたり、行政処分を受けたりした事実は確認されていません。
では、なぜこれほどまでにネガティブな検索ワードが定着してしまったのか。その根本的な要因は、同院が掲げる「救急車を断らない」という積極的な受け入れ方針にあります。港北区周辺の救急医療を一身に背負い、年間数千件規模の救急搬送を受け入れる急性期病院であるため、院内は常に緊迫感に満ちています。
救急医療の現場では、緊急度の高い重篤患者の処置が最優先されるため、歩いて来院した軽症から中等症の患者は後回しにならざるを得ません。「激痛に耐えながら待合室で数時間放置された」「医師や看護師の口調が事務的で冷たかった」という患者側の憤りが、低評価の口コミとしてネット上に蓄積され、「やばい病院」という不穏なレピュテーションへと変質していった構図が浮かび上がります。