選手の妻たちの公式Instagramには、美しく彩られた手料理やヨーロッパの街並みが投稿され、羨望の眼差しを集めます。しかし、現場の取材で見えてくるのは、外見の華やかさとはかけ離れた泥臭いプロフェッショナルな献身です。
アスリートフードマイスター資格は「標準装備」の時代へ
柴崎岳選手の妻である真野恵里菜さんをはじめ、多くのサッカー選手の妻がアスリートフードマイスターや食生活アドバイザーの資格を取得しています。高タンパク・低脂質はもちろんのこと、試合前日のカーボローディング、試合直後の疲労回復メニュー、怪我からのリハビリ期間中の抗炎症メニューなど、専門的な栄養計算に基づいた献立が日々作られています。
海外のスーパーでは日本と同じ食材が手に入らないことも日常茶飯事です。現地の限られた食材から出汁を取り、日本食の味を再現する工夫など、見えない厨房での戦いが日々繰り広げられています。
言葉の壁、孤立、度重なる引越しという過酷な現実
欧州リーグでは、監督交代やチーム事情によって突然の移籍(時には国をまたぐ移籍)が言い渡されます。住居探しからビザ手続き、子どもの学校手配、現地の医療機関の確保まで、選手が遠征で不在の間に妻が一人で対応せざるを得ない局面も少なくありません。異国の地で頼れる身内もおらず、孤独と戦いながら夫のメンタルを支え続けるタフさが求められます。