かつて現地周辺で生活し、当時の様子を知る地元住民への聞き取り取材では、ネット上で面白おかしく消費されるオカルト情報とは全く異なる、切実な苦悩が浮き彫りになりました。
「営業していた頃は夜になると宴会場の明かりが華やかで、バスが何台も連なって入ってくる町の誇りでした。しかし閉館後は一転して窓ガラスが割られ、夜中に不審な車が何台も停まるようになり、子供を近づけさせないよう見回りを強化した時期もありました」(近隣住民の証言)
大手掲示板やSNSでは、「心霊スポット」「危険な廃ホテル」として肝試し感覚の投稿が長年繰り返されてきました。しかし、現場で実際に起きていたのは超常現象などではなく、ガラスの飛散、外壁タイルの崩落、アスベスト飛散への懸念、そして放火リスクという極めて現実的かつ危険な生活環境の悪化でした。ネット上の無責任な拡散が、更なる不法侵入者を呼び寄せるという悪循環を生んでいたのです。