「ここ数年、体感する地震が明らかに増えた」という印象は、単なる気のせいではありません。気象庁の震度データベースを詳細に追跡すると、日本列島各地で中規模以上の地震や局所的な揺れが活発化しているサイクルが確認できます。
日本列島がこれほど揺れる決定的な理由は、世界でも極めて稀な日本プレートテクトニクスの交差点に位置しているためです。列島の下では、陸側の「北米プレート」「ユーラシアプレート」の下に、海側の「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」が年間数センチメートルという猛烈な力で沈み込みを続けています。
海側プレートが引きずり込む力によって陸側の岩盤に膨大なひずみが蓄積され、限界に達した瞬間に跳ね上がることで海溝型地震が発生します。さらに、沈み込みの圧力は列島内部の岩盤にも強烈な圧迫をかけ続け、内陸の岩盤割れ目である活断層を破壊して直下型地震を引き起こします。
加えて、特定の地域で小規模な揺れが連続する群発地震のメカニズムについても近年の研究で解明が進んでいます。地下深くから上昇してきた「超臨界水などの地下流体」が断層の隙間に入り込み、断層面を滑りやすくしている現象が能登半島やトカラ列島などの観測データから明らかになりました。プレート運動の定常的な圧力に流体の移動が加わることで、突発的かつ長期的な揺れの群発が生み出されているのです。