神宮球場での騒動によって一時は「始球式出禁タレント」とまで囁かれた彼女でしたが、その評価を劇的に覆す転機となったのが、故郷である秋田県での始球式登板でした。
2014年や2015年に開催された秋田こまちスタジアムでの試合において、彼女は地元出身の特別ゲストとして再びマウンドに招かれました。この登板が発表された際、ネット上では「また脱ぐのではないか」「故郷の球場で同じことをやったら終わりだ」といった冷やかしや懸念の声が飛び交いました。
しかし、当日マウンドに現れた彼女の姿は、神宮の騒乱とは正反対のものでした。ユニフォームのボタンは喉元まできっちりと留められ、下半身は露出のまったくないロングパンツスタイル。髪を後ろで束ね、マウンドに上がる前には深々と帽子を取って四方の観客と審判団に頭を下げました。投球も真剣そのもので、全力投球のあとに見せた控えめで清々しい笑顔は、詰めかけた地元ファンから割れんばかりの拍手で迎えられたのです。
この秋田での立ち振る舞いは、「神宮の失敗をしっかりと自覚し、TPOを完璧に弁えている」「プロとしての責任感と対応力が素晴らしい」と、ネット上でも一斉に賞賛の嵐へと転じました。過剰な演出を求められる東京の商業主義と、温かい眼差しで迎えられる故郷での登板。その二面性を巧みにコントロールして見せたことで、彼女は単なる「お色気タレント」の枠を超えた、聡明な表現者としての地歩を固めることに成功しました。