脚本を担当したのは、数々の心温まる名作を生み出してきた岡田惠和だ。彼の繊細かつユーモラスな台詞回しにより、本作は極上のファンタジーラブコメディへと昇華された。蒲鉾工場で働くしがない女性・越前さんがノートに描き殴っていた鬱屈とした漫画。その主人公である「はらちゃん」が実体化し、世界を優しく肯定していく展開は、観る者に強烈な救いを与えた。
連続ドラマというフォーマットをフルに生かし、毎週少しずつ変化していく登場人物たちの心模様が丁寧に描かれた。日常のささやかな幸せや、生きることの愛おしさをこれほど直球で伝えた作品は、近年の日本のテレビドラマにおいても類を見ない。