SNSやネット掲示板において定期的に浮上するのが「開運なんでも鑑定団のやらせ疑惑」です。「最初から値段を知っているのではないか」「依頼人のリアクションが仕込みに見える」といった声が散見されますが、現場の制作プロセスを取材した関係者の証言によると、事実はより巧妙な「テレビ的演出の精査」にあります。
実際の番組制作では、応募された品物を事前にディレクターと専門リサーチ班が下調べし、本番収録の数日前から鑑定士が実物を詳細に予備検分しています。つまり、鑑定士がスタジオで初めて品物を見てその場で電卓を叩いているわけではありません。落款、胎土、釉薬、伝来履歴(プロベナンス)を徹底的に調査した上で、スタジオ収録時に「オープニングの瞬間的なリアクション」をドラマチックに再現しているのが実情です。
視聴者が「やらせ」と感じてしまう最大の要因は、この「事前の綿密な学術調査」と「バラエティ番組としての即時性の演出」とのギャップにあります。決して偽物を本物と偽るような作為的な捏造ではなく、エンターテインメントとして成立させるための構成美が、時としてネット上での炎上や過剰な疑念を生む土壌となっています。