関係者や教育関係者が口を揃えて指摘する「向陽躍進のトリガー」は、理数教育改革と独自の学習環境の掛け合わせにあります。最大の転機となったのは、名古屋市立向陽高等学校がSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受け、2014年度に国際科学科を新設したことです。これにより、単なる受験指導にとどまらない高度な研究・探究カリキュラムが全校規模で確立されました。
近年の名古屋市立向陽高校の進学実績において、象徴的なのが地元・名古屋大学への現役合格者数です。毎年70〜90名前後の合格者を輩出し、旭丘・明和・一宮といった歴史的巨頭と並んで全国トップを争う常連校となりました。さらに東京大学、京都大学、国公立大学医学部医学科への合格者数も着実に二桁台を維持しており、いわゆる「名大特化型」から「最難関総合型」へと進化を遂げています。
SSHの探究活動を通じて培われる論理的思考力と記述力は、近年の大学入学共通テストや二次試験の記述問題で絶大な威力を発揮しています。生徒同士がハイレベルな知的好奇心をぶつけ合い、教員が伴走して徹底的な個別指導を行うカルチャーが、この驚異的な合格実績を支える揺るぎない根拠となっています。