本作のメディアミックス展開は、日本の実写映像化史の中でも屈指の波乱に満ちた経緯を辿っています。かつて2019年、白石晃士監督のメガホンにより『善悪の屑』の実写映画化が進められ、主要キャストとして新井浩文氏(カモ役)と林遣都氏(トラ役)がキャスティングされていました。しかし、公開直前に主演俳優の不祥事・逮捕という不測の事態が発生し、完成していた映画は劇場公開中止・お蔵入りという痛恨の結末を迎えた経緯があります。
原作の持つ圧倒的な熱量を惜しむ声が業界内でも根強く囁かれるなか、このタブー視されかけた企画を劇的に蘇らせたのが、動画配信サービス「DMM TV」のオリジナルドラマプロジェクトでした。
2024年末から2025年にかけて本格始動したドラマ版『外道の歌』では、カモ役に賀来賢人氏、トラ役に杉野遥亮氏という現代屈指の実力派キャストを配置。映画『コワすぎ!』シリーズなどでカルト的な支持を集める白石晃士監督が再び指揮を執り、地上波ドラマでは絶対に不可能な暴力描写や倫理的タブーに真っ向から踏み込んだ作品として配信されました。
原作ファンの間でも「カモの冷徹な狂気と、トラの粗暴ながらも情に厚い人間臭さが見事に体現されている」と高い評価を獲得。配信直後からSNSトレンドを席巻し、2026年現在もDMM TVの看板コンテンツとしてロングランヒットを記録しています。