半世紀近い歳月のなかで、作品に深い奥行きと笑いをもたらしてくれた名優たちの多くが旅立たれました。
口うるさくもどこか憎めない教頭役を好演した宍戸錠(2020年没)は、日活アクション映画のスターから円熟味あふれる名脇役へと昇華した存在でした。下宿のおばさん役で唯一無二のコメディセンスを発揮した樹木希林(2018年没)は、日本映画界に欠かせない大女優として後世に多大な影響を残しました。
ほかにも、校長役の喜劇王・伴淳三郎(1981年没)、頑固な体育教師役の名古屋章(2003年没)、用務員役で絶妙なギャグを連発した小松政夫(2020年没)など、昭和の演劇界・バラエティ界を牽引した巨星たちが名を連ねていました。彼らの味わい深い演技があったからこそ、『ゆうひが丘の総理大臣』は単なる青春ドラマにとどまらない不朽の名作となったのです。