広島名物「せんじがら」の正体とは?噛むほど溢れる旨味の秘密

広島名物「せんじがら」の正体とは?噛むほど溢れる旨味の秘密

広島名物「せんじがら」の正体とは?噛むほど溢れる旨味の秘密の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

この独特な食文化のルーツを辿ると、広島県広島市西区福島町に行き着く。太田川の豊かな水運と肥沃なデルタ地帯に位置するこの街は、古くから食肉処理や食品加工業が盛んな地域として栄えてきた。かつて広島市中央卸売市場食肉市場が近隣に存在したこともあり、新鮮な内臓肉が日常的に手に入る環境が整っていたのである。

昭和20〜30年代、新鮮とはいえ傷みやすい豚ホルモンをいかに保存し、無駄なく美味しく食べ切るかという生活の知恵から生まれたのが「せんじがら」だった。ホルモンから油を「煎じ(せんじ)出す」過程で残る「殻(がら)」のような見た目からその名がついたとされる。捨てる部位などひとつもない。職人たちの知恵と肉への敬意が、唯一無二のローカルフードを誕生させた。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。