「たかが0.6mmの差なら、ネジを強く締め込めば固定できるのではないか」という安易な思い込みが、現場では最も危険なトラブルを引き起こしています。
大手自転車ショップのメカニックやリコール報告事例によれば、誤った組み合わせによるトラブルの典型例として「25.4mm用のステムに26.0mmのハンドルを装着する」、あるいは逆に「26.0mm用のステムに25.4mmのハンドルを装着する」という事例が後を絶ちません。
径が小さいハンドルを大きいステムに入れた場合、ボルトを規定トルク以上に締め上げても点接触となり、走行時の段差や急ブレーキの衝撃でハンドルが突然下向きに回ってしまいます。これは即座に前転落車や大怪我へと繋がる致命的なミスです。
反対に、径が大きいハンドルを無理やり狭いステムに押し込んだ場合、ステムのクランプ部に応力集中が発生し、金属疲労やクラック(亀裂)を誘発。ある日突然、ステムのフェースプレートが走行中に破断するという悲惨な事態を招きます。