足元における最大の注目点は、政府および日本郵政による株式売却の進捗と、それに伴うサービスの変化だ。政府は復興財源確保を目的として日本郵政株式会社の株式を段階的に売却し、法定保有比率である「3分の1超」の水準まで売却を進めてきた。同時に、株式会社ゆうちょ銀行および株式会社かんぽ生命保険の保有株比率も着実に引き下げられている。
金融2社の株式保有比率が低下することは、民間銀行や民間生保との「対等な競争条件」を整える一方で、郵便局ネットワークの運営に直接的な影響を及ぼす。利用者の目線に立つと、生活への影響はすでに各所で顕在化している。
郵便料金の値上げや土曜日配達の休止、配達日数の繰り下げといったサービスの見直しはその典型例だ。さらに、ゆうちょ銀行における硬貨取扱手数料の新設や各種各種手数料の改定など、「公共サービス」として当然のように無料・格安で享受してきた利便性が、民間企業としての「相応の対価」を求める形へと姿を変えている。地方では店舗の統合や営業時間の短縮が進む一方、スマートフォンのアプリを活用したデジタル手続きへの移行が急速に推進されている。