天神を歩き慣れた人でも、初めて足を踏み入れる際には少々勇気が必要になるスポットが「新天町倶楽部」です。入口に掲げられた看板や漂う空気感から「関係者以外立ち入り禁止の社食ではないか」と誤解されがちですが、一般客の利用は大歓迎されており、入店に特別な会員証や手続きは一切必要ありません。
誕生のルーツは1950年代、戦後の復興を支えた新天町商店街の店主や従業員たちの憩いの場として整備されたことに始まります。その後、商店街を訪れる買い物客や周辺オフィスで働くサラリーマンにも広く開放され、天神で働く人々と街を訪れる人々が同じテーブルを囲む独特の食文化が根付きました。
システムは極めて合理的で親しみやすい完全セルフサービス方式を採用しています。入口でメニューを選んでカウンターに進み、トレイを受け取って注文・会計を済ませてから好みの小鉢や料理を受け取るスタイルは、まさに古き良き社員食堂そのものです。肩肘張らずにふらりと立ち寄れる気軽さが、世代を超えて愛され続ける大きな要因となっています。