多くのドライバーが足を運ぶ動機となっているのが、各駅が誇る福島道の駅グルメ名物です。特に7月中旬から9月上旬にかけての中通りは、福島道の駅桃直売所を巡る熱狂に包まれます。
取材班が7月下旬の午前8時過ぎに「道の駅ふくしま」の直売所前を取材した際、すでに開店前にもかかわらず50名以上の列が形成されていました。訪れていた地元住民および首都圏からの来訪者は「朝採れの『あかつき』や『まどか』はスーパーの品付けとは硬さと香りの密度がまったく違う。箱買いして親戚に送るのが夏の恒例行事」と声を揃えます。流通のスピードが味に直結する果実だからこそ、生産者が毎朝直接搬入する直売所の価値は揺らぎません。
一方、浜通りに目を向けると、相馬港からの新鮮な海の幸を提供する道の駅そうま海鮮食堂が絶大な支持を集めています。「常磐もの」と呼ばれる相双エリアのヒラメやカレイ、名産の青のりをふんだんに使用した丼や定食は、休日の昼時には1時間待ちの案内が出るほどの人気ぶりです。現地で耳にした常連客の証言によると、「青のりの香りと刺身の弾力は一度食べると忘れられない。高速道路のサービスエリアでは決して味わえない鮮度がここにある」と高く評価されていました。
また、ご当地B級グルメとして定着している「国見バーガー」(道の駅国見あつかしの郷)のサバの味噌煮を挟んだパンや、猪苗代の手打ち十割蕎麦など、その土地の歴史や風土に根ざした食体験がリピート率を跳ね上げています。