従来のカーアクセサリー市場において、ドリンクホルダーは1,500円から3,000円前後の価格帯がボリュームゾーンだった。エアコン吹き出し口に取り付けるルーバークリップや、ドアポケット増設型など、精巧なスライド機構を持つ高級品が主流を占めてきた経緯がある。
しかし、自動車用品小売業の現場からは焦りの声も漏れ聞こえる。日常の街乗り程度であれば、100円ショップの製品で十分事足りてしまう現実があるからだ。株式会社キャンドゥも含めた各社が投入する最新モデルは、単にカップを保持するだけでなく、スマートフォン置き場やコインポケットを兼ね備えた複合型へシフトしている。
高機能化が進む一方で、専門メーカー品のようなダンパー機能や経年劣化に対するUV耐性コーティングまでは望めない。炎天下に放置されるダッシュボード周辺の過酷な環境で、どこまで耐熱性を保てるか。安価ゆえの割り切りとリスク管理は、ドライバー自身に委ねられている。