メタバースやAIが日常に溶け込んだ2026年、皮肉なことに人々の心をとらえたのは、電気を一切使わない金属の塊だった。指先に伝わる冷たい質感。金属同士が擦れ合う微かな音。画面をスワイプするだけでは得られない「触覚のフィードバック」が、現代人の疲弊した脳に心地よい刺激を与えている。
ブームの火付け役となったのは、TikTokやYouTubeで活動する海外のパズルインフルエンサーたちだ。彼らが目隠し状態でリング型パズルを数秒で解くパフォーマンスを披露すると、瞬く間にトレンド入り。かつて「おじいちゃんの家にある玩具」だった知恵の輪は、今や最もクールなストリートガジェットへと変貌を遂げた。