アステラス製薬の業績を長年牽引してきたのが、前立腺がん治療薬「イクスタンジ」だ。ピーク時には年間7,000億円を超える売上を誇り、同社の収益の柱として君臨してきた。しかし、この大黒柱の特許満了が2027年頃に迫っている。製薬業界において、主力薬の特許切れは劇的な減収をもたらす「パテントクリフ(特許の崖)」として恐れられるが、同社にとってもこれは最大の試練だ。
ジェネリック医薬品(後発薬)の参入により、イクスタンジの売上は急激に落ち込むことが予想される。この巨大な穴をどう埋めるのか。2026年現在、同社はまさにこの崖の手前で、事業ポートフォリオの急速な転換を迫られている。