洗濯槽の洗浄時に大量に浮き上がってくる、あの海苔のような茶色・黒色の浮遊物。通称「ピロピロワカメ」と呼ばれる異物の正体は、洗濯槽の裏側に幾重にも蓄積した「黒カビ(クラドスポリウム菌)と皮脂・洗剤カスが結合したバイオフィルム」です。
洗濯槽の内側はステンレス製でピカピカに見えても、外側とプラスチック製外槽の間は常に湿度が80%以上、適度な室温、そして衣類から出た皮脂や溶け残った柔軟剤などの栄養分が豊富に揃った「カビにとっての理想郷」となっています。特に近年の節水型洗濯機や、香りを重視して柔軟剤を規定量以上に入れてしまう習慣は、カビの増殖を加速させる最大の要因です。
この黒カビを長期間放置すると、洗濯したばかりのタオルが汗を吸った瞬間に雑菌臭を放つ「臭い戻り」が起きるだけでなく、アレルギー性皮膚炎や喘息など家族の健康トラブルを引き起こすリスクも懸念されます。日々の予防に加え、定期的な深層洗浄が欠かせません。