大人になっても文字のバランスが崩れてしまう背景には、無意識に繰り返している身体的・視覚的な悪習慣が存在します。手書き文字の指導現場で指摘される代表的な3つの原因を整理しました。
第一にペンの正しい持ち方ができていない点です。親指が人差し指の上に重なっていたり、軸を直立させすぎたりすると、指先の可動域が極端に狭まります。その結果、手首や肩に余計な力が入り、滑らかな曲線や均一な払いが描けなくなります。
第二に「文字の重心が安定していない」ことです。マス目の中央を捉えられず、右肩下がりになったり上下に浮遊したりするクセ字は、書き始め(起筆)の位置関係が狂っていることが主な要因です。
第三に「線の長短と余白のメリハリ不足」です。美しい文字は線と線が交差する空間(アキ)が等間隔に保たれていますが、文字が乱れやすい人は線の間隔が不揃いで、文字全体が詰まった印象を与えてしまいます。