日本商工会議所(日商)は、商工会議所法という特別法に基づく「特別認可法人」です。公的機関や省庁の外郭団体と誤解されるケースが後を絶ちませんが、国からの予算で直接運営されている官公庁ではなく、純然たる民間の地域総合経済団体に位置づけられます。
日商の最大の特徴は、個々の企業が直接加入するのではなく、全国各地に存在する515の商工会議所が会員となって構成される連合組織である点です。このピラミッド型の組織図の頂点に日商が立ち、全国の地域商工会議所が抱える125万社以上の中小企業・小規模事業者の意見を集約しています。
ここで多くの人が混乱するのが、東京商工会議所(東商)との違いです。法的な位置付けを整理すると、両者の役割分担が鮮明になります。
- 東京商工会議所(東商):東京都23区内の事業者を直接の会員とする単体の地域商工会議所。初代会頭は渋沢栄一。
- 日本商工会議所(日商):東商を含む全国515の商工会議所を統括する全国組織。法人の連合体。
制度上は別法人でありながら、実態としては千代田区丸の内の「丸の内二重橋ビル」内に同じ本部を構えています。伝統的に東商の会頭が日商の会頭を兼務する慣例があり、事務局機能も東商の職員が実質的に兼任・出向する形で運営されているため、事実上の一体組織として機能しているのが現場のリアルです。
また組織図の内部において、次世代を担うエンジンとして無視できないのが日本商工会議所青年部(日本YEG)の存在です。全国400以上の単会、3万人を超える45歳以下の若手経営者・後継者が結集しており、地域の枠を超えたビジネスマッチングや地域活性化イベントの牽引役として強烈な結束力を誇っています。