被害がなぜ長期間にわたって防げないのか。その最大の要因は、学校組織が持つ固有の「死角」と「盲信」にある。警察庁が公表した押収品データによれば、ペン型やメガネ型、時計型といった肉眼では識別が困難なデバイスの暗用が急増している。教職員同士の相互牽制が働きにくい職員室の配置や、生徒との信頼関係を逆手にとる卑怯な心理が、被害の発覚を著しく遅らせてきた。
多発する背景を分析する犯罪心理学者らは、「抑止力として機能すべき規範意識が、個人的な衝動や歪んだ欲望によって完全に麻痺している」と指摘する。教員免許という強い社会的信用が防壁となり、周囲の違和感を打ち消してしまう皮肉な現実が存在するのだ。