「melt bitter」の魅力は、歌詞の切なさだけでなく、それを支える音楽理論的な構造にもあります。アコースティックギターの弾き語りやバンド演奏でも人気の高い本曲は、ギターコードの展開にも緻密な工夫が凝らされています。
楽曲のベースには、メジャーセブンス(M7)やテンションコードが巧みに配置されており、明るい響きの中にどこか哀愁と浮遊感が漂うサウンドスケープが構築されています。この「明るいのに泣ける」という和音の響きが、主人公の「強がりながらも泣き崩れそうな心情」と完璧にシンクロしています。
また、サビに向けて感情が徐々に高まっていくメロディラインと、ふっと息を抜くようなブレスの配置が、聴く者の耳に心地よい余韻を残します。楽器経験者の間でも「弾けば弾くほどコード進行の妙に気付かされる」と評されており、演奏する側にとっても感情移入しやすい構成が特徴です。