日本の芸能界やロックシーンにおいて、ヴィジュアル系のアーティストがどのように年齢を重ねていくかという問題は、常に過酷な命題として横たわっています。多くのミュージシャンが「若い頃の美しいヴィジュアルの維持」に苦心し、加齢とのギャップに悩まされるケースが少なくありません。
その中で真矢が示したキャリアパスは、極めて革新的であり、ひとつの完成された成功モデルです。
彼は「美形ドラマー」という過去の栄光に固執することなく、音楽的な必要性(音圧の向上)を最優先にして自らの身体を改造しました。さらに、バラエティ番組では親しみやすいキャラクターを全開にしてお茶の間の好感度を獲得し、ビジネスの世界でも才能を発揮しています。
しかし、ひとたびドラムセットの前に座れば、日本最高峰の圧倒的な爆音と精密なタイム感でドームを支配する。この「普段の愛されキャラ」と「ステージ上の超一流の凄み」という強烈な二面性こそが、ファンを魅了してやまない真矢の真骨頂です。
外見の経年変化をポジティブに受け入れ、自らの武器として昇華させた真矢の生き様は、年齢を重ねることに不安を抱く現代人にとっても、「本質的な実力と人間的魅力があれば、人はどんな年齢でも輝き続けられる」という力強い教訓を与えてくれます。