直木賞作家である石田衣良の原案小説『池袋ウエストゲートパーク』は、著者がかつて池袋の街で過ごした実体験や、現場で目撃した若者たちの生の声をベースに執筆された。そこに描かれた若者の孤独、暴力、そして歪んだ絆は、架空のストーリーでありながら強い手応えを伴っていた。
2000年にTBSテレビで映像化されるにあたり、物語はさらなる劇的な変容を遂げる。ドラマ版は軽快なテンポと斬新な映像表現を取り入れつつも、根底に流れるクライム・サスペンスとしての緊張感を損なうことはなかった。現実の池袋に漂っていた独特の危険な空気感を、テレビ画面へと完全移植することに成功したのだ。