スタンドという概念が誕生した第3部初期、スタンド名は「タロットカードの大アルカナ22枚」と「色の名前」を組み合わせるルールで命名されていました。主人公・空条承太郎の「スタープラチナ(星+白金)」や、花京院典明の「ハイエロファントグリーン(法皇+緑)」がその代表格です。運命を暗示するタロットの図像が、そのままキャラクターの立ち位置や性格を象徴していました。
しかし、タロットカードの枚数上限(22枚)に達した後半のエジプト編からは、「エジプト九栄神」(ゲブ神、オシリス神、アヌビス神など)へとモチーフが移行します。神話が持つ不気味さや古代の神秘性が、DIOの館へ近づく一行の緊迫感を演出しました。
そして第4部『ダイヤモンドは砕けない』以降、命名のルールは荒木氏が生涯愛してやまない「洋楽のバンド名・アルバム名・楽曲名」へと完全移行します。ロック、プログレッシブ・ロック、R&B、ファンク、ポップスまで、時代やジャンルを超えた名盤たちがスタンドとして受肉し、キャラクターの造形と密接に結びつく黄金パターンが確立されたのです。