深夜2時。けたたましく鳴り響く電話のベルが、緊張感漂う初療室の空気を切り裂く。「心肺停止、70代男性、あと5分で到着します!」。救命救急医が鋭い指示を飛ばし、看護師たちが一斉に動く。ここは地域の高度救急を支える最前線、大阪府立急性期・総合医療センターだ。
テレビの医療ドキュメンタリー番組で見かけるようなドラマチックな光景だが、ここに虚構は一切ない。倒れた患者を乗せた救急車が到着すると、直ちに救急救命士から症状やバイタルデータが引き継がれ、秒単位の処置が始まる。社会報道でも度々取り上げられる通り、重症患者を24時間体制で拒絶することなく受け入れる搬送受入態勢の維持は、現場の想像を絶するハードワークの上に成り立っている。