今日でこそ少女漫画実写化の金字塔と称賛される『花男』ですが、企画当初から順風満帆だったわけではありません。ファンの間で今なお語られる「初期の誤解と不安」を検証すると、この大ヒットがいかにして掴み取られた奇跡であったかが分かります。
神尾葉子による伝説的な原作コミックは、累計発行部数6000万部を超えるモンスター作品です。実写化が報じられた当初、ネット上では「原作の圧倒的なスケール感やF4のゴージャスさを実写で再現できるはずがない」「キャストが原作のイメージと違うのではないか」という厳しい懐疑論が渦巻いていました。
しかし、ドラマはその懸念を第1話の衝撃的なスピード感と演出力で粉砕しました。松田翔太(西門総二郎)、阿部力(美作あきら)を含むF4の圧倒的な立ち姿、海外ロケや高級外車を惜しみなく投入したバブルさながらの豪奢な世界観。そして何より、キャラクターの内面にある孤独や葛藤を丁寧に掘り下げたことで、原作至上主義の読者をも瞬く間に味方につけたのです。