石垣島の飲食店街である美崎町から西へ少し離れた新川(あらかわ)地区に店を構えるえいこ鮮魚店。中心部の繁華街から決して至近とは言えない立地でありながら、連日満席が続く最大の理由は、仲介マージンを極限まで削ぎ落とした鮮魚直営ルートにあります。
沖縄近海で揚がるマグロやセーイカ(ソデイカ)、ミーバイ(ハタ類)、イラブチャー(ブダイ類)といった島魚は、適切な下処理と温度管理によって味わいが劇的に変わります。鮮魚店としての母体を持つ同店では、競り落とされたばかりの魚介が即座に厨房へ送られるため、一般的な居酒屋では実現不可能な鮮度と厚切りサイズでの提供が可能になっています。
さらに、観光客向けのリゾート価格を設定せず、創業以来地元住民の生活に根ざした価格帯を維持している点がクチコミの爆発力を生んでいます。「地元民が集う本物の名店に行きたい」という旅マエの探索心理と、実際に訪れた際の価格破壊的な満足感がSNSを通じて増幅され、現在のような予約争奪戦へと発展しています。