周囲の人々からよく聞かれるのが、「スイッチが入ると別人のように顔つきが変わる」という証言です。普段の愛らしく繊細な表情から、突如として冷徹で険しい目つきへと急変し、激しい攻撃性を帯びることがあります。
脳科学的な研究では、境界性パーソナリティ障害を持つ人は感情を司る扁桃体が過剰に反応しやすく、理性を司る前頭前野のブレーキ機能が一時的に低下しやすいことが分かっています。恐怖や拒絶を察知した瞬間にパニック状態となり、自分を守るための防衛反応として怒りが暴発します。
この怒りは本人の意思で簡単にコントロールできるものではなく、嵐が過ぎ去った後には激しい自己嫌悪と後悔に苛まれるケースが大半です。周囲を傷つける一方で、本人もまたコントロール不能な感情に深く苦しんでいます。