事件が白日の下にさらされたのは2014年の夏のことだ。『週刊文春』が報じたスクープ記事は、日本中を呆然とさせた。被害に遭ったのは、元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂の自宅。都内の閑静な高級住宅街に建つその大邸宅のガレージ扉や外壁に、黒いスプレー塗料で大々的に汚烈な落書きがなされていたのだ。
落書きされた文字の中には、ストレートな悪口や怨念が込められており、中でも最も世間に衝撃を与えたのが「バカ息子」という殴り書きだった。警察が器物損壊事件として捜査を開始する中、まさかその背後に名女優の名が浮上するなど、誰も予想だにしていなかった。