なぜ足の小指の爪は分裂し、副爪が形成されるのでしょうか。「小指の爪が割れて2つに見える」状態には、医学的に大きく分けて2つのメカニズムが存在します。
1つ目は、物理的圧迫による角質の異常角化(タコ・魚の目の一種)です。足に合わない幅の狭い靴やハイヒールを履き続けると、歩行時に小指の外側へ過度な摩擦と圧力がかかります。皮膚は防御反応として角質を硬く厚く変化させ、それが爪の脇で棘(とげ)のように硬化し、まるで第2の爪のように生えてくる現象です。
2つ目は、外傷や圧迫による爪母(そうぼ:爪を作る根本の組織)の損傷です。過去に小指を家具の角に強くぶつけたり、慢性的に強い負荷がかかり続けたりした結果、爪母が裂けてしまい、本来1枚であるはずの爪甲が2つのパーツに分かれて伸びてくる先天性・後天性の爪甲変形です。
「副爪が痛い原因」の多くは、この硬化した組織が靴の中で小指の神経を圧迫したり、繊維に引っ張られて周囲の皮膚に微小な亀裂(マイクロクラック)が生じたりすることにあります。特に開帳足(かいちょうそく)や内反小趾(ないはんしょうし)、歩行時に足指が浮いてしまう「浮き指」の骨格的特徴を持つ人は、小指の外側に荷重が偏りやすく、副爪を形成しやすい傾向が確認されています。