古事記や日本書紀において、国譲りの大業を成し遂げたタケミカヅチ(鹿島)とフツヌシ(香取)。彼らは大和王権の軍事力を象徴する神々だ。これまでは、東国の蝦夷に対抗するための前線基地として現在の茨城県や千葉県に祀られたと考えられてきた。
だが、今回見つかった遺構の規模は、それらの神々が単に「東へ派遣された」のではなく、元々は王権の心臓部である大和で最も重要な軍事祭祀を司っていたことを示している。つまり、大和で培われた最強の軍事信仰のパッケージが、そのまま東国へ移植されたというシナリオが浮かび上がってくるのだ。