かつおは単なる季節の味覚にとどまらず、多忙な日常を生きる現代人にとって極めて優秀な「食べるサプリメント」としての側面を持ちます。文部科学省の日本食品標準成分表を参照すると、その栄養プロファイルは驚異的です。
特筆すべきは、圧倒的な高タンパク・低カロリー性です。初鰹の場合、100gあたりのタンパク質は約25gに達する一方、脂質はわずか0.5g程度と、鶏ささみ肉に匹敵するPFCバランスを誇ります。筋力トレーニング中のボディメイクやダイエット食としてこれ以上の天然食材はありません。
さらに、血合いの部分には動物性食品の中でもトップクラスの「ヘム鉄」と「ビタミンB12」が凝縮されています。植物性食品に含まれる非ヘム鉄に比べて体内吸収率が数倍高く、慢性的な貧血や立ちくらみに悩む女性にとって理想的な鉄分補給源となります。また、肝機能を高めてアルコール分解を助ける「タウリン」も豊富に含まれており、お酒の席のおつまみとしても理にかなっています。
戻り鰹にシフトすると、高タンパク質を維持したまま、青魚の真骨頂であるオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)の含有量が跳ね上がります。血液をサラサラにして動脈硬化を予防するEPA、脳の神経伝達をサポートするDHAは、日々のパフォーマンス維持に直結する必須脂肪酸です。身体を絞りたい春は初鰹、良質な脂質で脳と血管を整えたい秋は戻り鰹と、健康戦略に応じた食べ分けが可能です。