「秋山 オイル」という俗称が定着していますが、報道関係者の取材データおよび公式発表によると、秋山が体に塗布していたのは機械油や鉱物オイルではなく、市販のスキンケアローションおよび多目的保湿クリームでした。具体的には、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製の高保湿ローションなど複数種類の製品を控室で全身に塗り込んでいた事実が明らかになっています。
秋山は大会直後の事情聴取や後の会見において、「子どもの頃から極度の乾燥肌に悩まされており、普段から練習前や入浴後に全身へクリームを塗るのが長年のルーティンだった」「滑らせて有利に立とうという不正の意図は一切なかった」と弁明しました。体質的な肌トラブルのケアという動機自体は事実であったとしても、試合直前に大量の油性保湿剤を全身に塗り込む行為は、肌の摩擦抵抗を著しく奪います。
決定的証拠となったのは、控え室に設置されていた密着ドキュメンタリー番組用の撮影カメラ映像でした。そこには、秋山がセコンド陣とともにリラックスした様子で、念入りに腕や脚、胴体へクリームを塗り込んでいる姿が克明に記録されていました。隠れてこっそり塗っていたわけではなく、カメラの前で堂々と塗布していた事実が、かえって「本人が反則行為であると認識していなかった証拠」とされる一方で、「プロフェッショナルとしての規律欠如」を際立たせる結果となりました。