2017年5月2日、田中直樹が所属事務所を通じてマスコミ各社に送付したFAXには、世間を絶句させる一文が含まれていました。協議離婚の成立とともに、「2人の息子の親権は田中直樹が持つ」と明記されていた点です。
日本の離婚裁判や調停の現場において、母親側が親権を獲得する割合は圧倒的多数を占めます。厚生労働省の人口動態統計や司法統計の年報データを参照しても、母親が親権者となるケースはおよそ85%から90%で推移しており、父親が未成年の子供全員の親権を取得する割合は10%強にすぎません。
この異例の取り決めが生じた田中直樹の親権理由として、法曹関係者や家庭問題の専門家は「生活の継続性」と「子供たちの自立心」を指摘します。当時、長男は12歳で中学校へ進学したばかりの多感な時期でした。日本の家庭裁判所実務では、10歳から12歳前後を境に子供本人の意向が強く考慮されます。
長男がこれまでの住居や学校生活を変えたくないと希望し、さらに「兄弟を離れ離れにしない(兄弟不分離の原則)」という考え方から、次男も含めて田中が養育を引き受ける合意に至ったと分析されています。加えて、田中自身が以前から家事や育児に深くコミットしており、実質的な監護実績が父親側に十分あったことも、親権合意をスムーズにした決定打でした。