結論から申し上げますと、中央卸売市場のランチは一般人でも問題なく利用可能です。ただし、市場内のすべてのエリアに自由に入れるわけではありません。市場内は明確に「物流・競りエリア」と「関連事業者棟(飲食・物販エリア)」に機能分担されており、一般来場者が利用できるのは原則として後者に限られます。
卸売市場法および各自治体の開設規程に基づき、生鮮食料品の公正な取引を守るため、競り場や仲卸の集積エリアは関係者腕章を持たない者の立ち入りが厳しく制限されています。一般客が立ち入る際の一般開放ルールと注意点として、特に肝に銘じるべき鉄則は以下の3点です。
第1に、ターレットトラック(通称ターレ)やフォークリフトへの完全な進路譲渡です。市場内では運搬車両が時速15〜20キロメートル前後で絶え間なく往来しており、積載物で運転席からの死角も多く生じます。「歩行者優先」という公道の常識は通用せず、作業車両の動線を遮る行為は業務妨害かつ重大事故に直結します。
第2に、歩きスマホや通路中央での立ち止まり撮影の厳禁です。近年、SNS投稿を目的に通路で三脚を立てる観光客と、台車を押す市場関係者との接触トラブルが各市場で報告されています。撮影は必ず許可された店舗内、もしくは歩行者専用デッキに限定しなければなりません。
第3に、生鮮品や保冷設備への接触禁止です。関連棟の通路脇に置かれた発泡スチロール箱や氷は、仲卸業者の商品または梱包資材です。衛生管理基準(HACCP)の観点からも、関係者以外が触れることは固く禁じられています。